Leo Ashizawaの「元気でやってるよ。」「元気でやってけよ。」

自分がやりたいことを少しでも伝えるには、自分自身の中でそれなりに土台が必要です。僕の土台はこのメッセージ。これまでお世話になった人へ。これからお世話になるであろう人へ。ロンドンで活動する役者、Leo Ashizawaからの便り。

人をみかけで判断しないでおこ~ね②

どこの空の下でも


世界をまったく知らずに自分の尺度で楽観的に眺める男
人からもらったポテトチップを、遠慮もなくつつき散らかしている鳩よりタチが悪い。
だってSalisburyの住民をつっつきまわそうとしてるんだもの。


ハトだ、ハト。

さて、このハト。


何とか準備を整えた後、あまりにも心配だった友達たちに空港まで見送られ
(たかだか1ヶ月の旅なのに、よっぽど心配してくれたのね、ありがとう、みんな)
クアラルンプールで10時間近くのトランジットに耐えた後、イギリス、ヒースロー空港に到着した。

何度かここのブログでもお話したとおり、僕を直接知る人はご存知の通り
僕は激しい方向音痴だ。


その音痴っぷりは異国の地でも変わらない。


空港についた僕は入国手続きを済ませようと
出口のGATEを探していた。
もちろん手荷物のみの僕は、グルグル回る荷物のメリーゴーランドを待つ必要もなく、
さっさと入国審査官のもとへ向かった・・・・はずだった。


『むむ・・・』
『むむむむ・・・・』
『むむむむむむ・・・』


まったくもって、出口のGATEが見つからない。

別に異国の地で緊張していたわけでもない、どちらかというとワクワクしていたほどだ。

ターミナルの端から端まで何往復しても出口がみつからない。


「Shit!」
とかちょっと調子に乗って独り言のように英語もしゃべってみる。


それでも見つからない。


気がつけば、あんまり人がいなくなっている。それもそう、僕がヒースローの駅についたの朝の5時過ぎ、早朝である。
僕と同じ飛行機にのっていた人たちも気がつけばもう見当たらない。


『うっわー、しまった。飛行機に乗ってた人らに着いていけばよかった!!』
後の祭りである。


餌がそこにあるにも関わらず、そっぽ向いて我流で餌を探すも見つからず、すでに餌もなくなり
まるで途方に暮れながら、首をちょっとかしげているハト。


・・・僕のことだ。


そんなハトも少しは直感というものが残っていたようで
出口GATEがどこにあるかわからなくとも、誰かの目線には気がつくことができたようだ。



おばちゃんである。


黒人のおばちゃんである。


相撲取りのような黒人のおばちゃんである。


黄色いチョッキを着たマシンガンを肩から提げている相撲取りのような黒人のおばちゃんである。



『ヤバイ、めっさ、見られてる。びっくりするくらい見られてるっ。』
とっさに隠れてみようかとも想ったが、もちろん隠れるところもない。スーツケースでもあれば
それを盾に戦えたかもしれないが、ちょっと大きな遠足リュックを背負っているだけである。


『見られてるっ。見られてるっ。』
そりゃーそうだ、何度も同じところを行ったりきたりしているヘンなアジアのハトが
怪しくないわけがない。


と同時にあることに気がついた僕、いや、ハト。


よーく見てみると、いや、よく見なくても
巨大なおばちゃんの横にさらに巨大な出口GATEがあるではないか!?


『へ?ここ??』
しかもターミナルのど真ん中。なんでこんなのもわからないの。さすがはハト、いや、僕。
極度の方向音痴もここまで来ると見事だろう。だってものっそいわかり安いんだもの。
どうやったら迷子になるって想うくらい・・・。


「Shit!」
また調子に乗って独り言のように英語をしゃべってみるも何も解決しない。


『まぁ、いいや、よかった。よかった。』
想うものの、あのおばちゃんの巨大な目線、いや、巨大なおばちゃんの目線が気になる。
ものっそい見てる。びっくりするくらいじっと見てる。気を抜くともってかれるくらい見ている。


『んー、いやー、これはちょっとヤバイなぁ。どーしょっかなー。』
そう考えている間に後ろから騒がしい一団が現れた。


「ん?」
「おーーーー!!!!」



老いも若きも男も女も混じりに混ざった中国人の一団、いや、御一行様


『うっし、行ける。紛れて、消えれる。』
餌場で途方に暮れるジパングのハトの周りに新たにたくさんの鳩が集まったようなもんだ。
これだけたくさんのアジアのハトが居れば、どれに餌をあげてたかなんてわかんないだろ理論

そう決めたとたん、僕は思いっきり軽いフットワークで中国人様御一行様様に紛れ込む。



完璧




完全に姿をくらませた。









想ったら




大きな壁が僕の前に立ちはだかった。




その壁の両脇を中国人様御一行様様は通りぬけていく。




GATEのど真ん中、もう少しで通りすぎる場所で




アジアの挙動不審なハト巨大なおばちゃんがポツンと立っていた。






つづく。

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